フェイジョアは、南米原産の常緑果樹で、丈夫で育てやすく、お庭にひとつあるだけで楽しみがぐっと広がる植物です。初夏に咲くエキゾチックな花、そして秋に収穫できる甘い果実が魅力で、「食べられる庭木」としても人気があります。
フェイジョアの特徴
フェイジョアは、フトモモ科の常緑低木。葉は表が濃い緑で裏が白っぽく、全体として落ち着いた雰囲気です。5月から6月にかけて、赤と白が混じった南国風の美しい花を咲かせます。そして秋になると、甘く香る実がなり、そのまま食べたりジャムにしたりと楽しめます。
植え方のポイント
1. 植えつけの時期
植えつけの適期は春(3月〜4月)か秋(10月ごろ)。気温が安定している時期に植えると、根がしっかりと張りやすくなります。
2. 日当たりと風通し
日当たりのよい場所を好みます。日差しがしっかり当たるほど、花つきも果実のなりも良くなります。風通しが悪いと病気が出やすくなるので、周囲にスペースを取るのもポイントです。
3. 土づくり
やや乾燥気味の水はけの良い土を好みます。植えつけの前に、腐葉土や完熟堆肥を混ぜておくと土が柔らかくなり、根の伸びがよくなります。粘土質の土の場合は、川砂などを混ぜて排水性を高めておきましょう。
4. 植え穴と植え方
・苗木の根鉢よりひと回り大きな穴を掘ります。
・掘り上げた土に元肥(緩効性肥料)を少し混ぜます。
・苗をまっすぐに立てて植え、根鉢の上部が地面と同じ高さになるように整えます。
・まわりの土を戻して、たっぷり水を与えてください。
5. 支柱を立てる
植えたばかりの苗木は風で揺れやすいので、支柱を使ってしっかり固定しましょう。1〜2年で根が落ち着いたら外しても大丈夫です。
育て方のコツ
水やり
乾燥には比較的強いですが、植えつけから1〜2年の間は定期的に水やりをするとしっかり育ちます。夏の暑い時期や雨が少ない時期は、朝か夕方に水を与えるとよいでしょう。
剪定
剪定は**冬(1〜2月)**に行います。混み合った枝や、弱った枝を間引いてあげると、風通しが良くなり、樹形も美しく整います。フェイジョアは自然な樹形が魅力なので、あまり切りすぎないのもポイントです。
肥料
**春(2〜3月)と秋(10月ごろ)**に、緩効性の肥料や有機肥料を与えると、花や実つきが良くなります。あまり与えすぎると枝葉ばかり茂ってしまうので、ほどほどに。
実をならせるには?
フェイジョアは異なる品種を2本以上植えると実がなりやすくなります。1本でも実がつくことがありますが、収穫を楽しみたい方は2本以上の植栽がおすすめです。
まとめ
フェイジョアは、美しい花と甘い果実、そして手のかからない性質が魅力の常緑果樹です。庭のアクセントにもなり、果樹としての楽しみもある、まさに一石二鳥の存在。お庭で南国気分を味わいたい方や、実のなる木を育ててみたい方にぴったりの木です。