せっかく植えた植木が元気がない、こんな経験はありまえせんか?
植木が元気がない理由は様々ですが根本的な「根を張れず水を吸えない」という原因が多く見られます。
植えたばかりの木はもちろん根がはれていないですが、少し大きくなってきた植木が自分の重みに耐えきれず根と土が首の皮一枚でつながっていることがあります。
こんな時は根を補助するために支柱をしてあげればいいんですが、「本当に支柱が必要なの?」「実際に支柱をしているのに元気がない」といった不安を持たれている方がいるのではないでしょうか?
そんな不安を解消できるように今回は植木の支柱について詳しくご説明していきます。
結論から言うと植えたばかりの1m以上の高さ木には支柱は絶対に必須で、植えて数年経っているのにぐらぐらしている植木はなお支柱は必須になります。
支柱・添え木とは
物を支える柱のことで植木の時は植木を支えています。
植木を支える支柱にはプラスチック、竹や加工品木材を使用します。
植栽の支柱の必要性と注意点
植木の支柱の必要性
沼山造園では1m以上の木を植える時(植栽)は必ず支柱をします。
自然界であれば種から生えた植木は根を張りながら成長しますが園芸用で加工された植木は根がシート(根巻きシート)などに包まれて販売されています。
樹木は根は二つの種類があり、水を吸う細くて小さい根と木を支える太くて長い根があり、樹木はこの両方の根を必要とします。
植栽後の樹木は根巻きシートから細かい根しか伸ばせないので安定せず、根が地面に定着することより先に背を大きくし、葉をたくさん茂らせ植木自体が重みに耐えれず、絶えずグラグラした不安定な状態になります。
例えるならば、赤ちゃんを想像していただくとわかりやすいと思います。頭が大きく足腰はまだしっかりしていないので支えてあげる人が必要になります。これが植木にも同じようなことが起きるのです。
根が定着していないということは水をきちんと吸えないということです。植木は根から吸い上げる水から栄養を摂取しますから、これができなければ最悪の場合枯れて死んでしまいます。
今まで植木が元気がないということで植木を見させて頂いていますが、この大事な支柱がないご自宅が多いです。
景観が少し損ねることがデメリットですが植木が枯れてしまうよりかは植木屋としては大事だと思っております。
支柱を木と結ぶときに気を付けること
まず、支柱を立てる目的は木をしっかりと支えて木が揺れないようにすることなんですが、作業時は支柱と木をヒモなどで結び固定します。
幹や枝が成長すると太くなるのでヒモがくい込んでいきます。幹や枝に植木屋さんは杉の皮などを使って保護をします。
ヒモが幹にくい込みすぎると水を吸い上げる箇所に影響が出るので、成長するにつれてやせ細り徐々に枯れていきます。人で例えるなら首を長年絞められているようなものです。
また、カバーをしていても10年や20年と経過するとカバーを巻き込んで成長するので、木のことを考えると数年ごとに取り換えます。
支柱の方法
1本支柱
支柱を地面にしっかりと刺し上記の画像のように木のだいたい7割くらいの高さ(画像の赤丸)のところくらいに支柱をあてヒモなどでしっかりと結びます。
1本の支柱で事が足りるのが1mから1.5mくらいだと思っています。もちろん幹の太さにもよりますが1本支柱をしてぐらぐらするようでしたら2本、3本と増やしていきましょう。
2本支柱
支柱が2本のときは幹や枝にあて、画像の緑丸のように支柱同士も結ぶとより強固になります。
また、支柱をするときのポイントは押して支えるというよりは引っ張るように支柱をします。そうておかないと細い支柱の場合は木が重くなったときに地面にどんどん入ってしまいます。
3本支柱
3本の支柱をするときは支柱と木を三か所と支柱同士を2か所結ぶ必要があります。
3本支柱まで必要ならば、植木屋さんに頼むことをお勧めします。相当大きくなっているでしょうし、ちょっとしたコツが必要になります。脚立などを使いながらの作業は危険なことを十分に認識してほしいです。大怪我に繋がります。
植木屋さんは支柱の足元にも細工をしますがこれを八つ掛け支柱と呼んでいることが多いです。Youtubeやネットにもいろいろな方が動画を載せています。
支柱が時間が経つと木に合わなくなる2つの原因
支柱は一度すればいいわけでなく徐々に木と相性が合わなくなります。これは木は成長してますが支柱はそのままという点と劣化による耐久度の低下という2点が関係します。
木と支柱のバランスが合わなくなる
支柱を添えたばかりの人には想像しにくいですがが木はどんどん大きくなります。支柱の大きさは変らないのでサイズが合わなくなります。こうなると支柱で支えているのではなく支柱がぶら下がっているようになります。これはなんの意味もないのでやり替えなければなりません。
支柱の劣化による耐久度の低下
プラスチックの強度が木を支えられるほど強度が強いものがないので、支柱には竹や丸太を使うのが大半で、支柱の材料がプラスチック以外は数年経つと風化してしまい、地面に刺さってる場所や支柱自体が徐々に腐っていきます。
数年して支柱を揺すってみてグラグラすればわかりますのでやり替えが必要です。
植栽の支柱以外に考えられる植木が元気がない6つの理由
植えたばかりの木が水をあげているのに全然元気がない・・
大事なシンボルツリーなのに・・・
こんなことありませんか?
今回は支柱のことについて詳しく書きましたが他には以下の6つの理由が考えれます。
例えば
・水のあげすぎ
・風があたりすぎ
・西日が当たりすぎ
・土が悪い(肥料不足)
・樹木の害虫が住み着いている
・猫の糞
などなど多く予想できます。
まずは今回の支柱がない場合、木を少し揺すってみて確認してください。根元の方からぐらぐらするようであれば支柱をすることをオススメします。
また上記の6つのようなことが考えられる場合は一つ一つ対策しなければなりませんがこの記事は支柱についてなので上記については以下の記事をお読みください。
※カッコの中をクリックすると違うページを開きます。
水のあげすぎについては「元気な庭木になる3つの育て方と誤解されやすい2つの育成方法」をお読みください。
土が悪い(肥料不足)、風が植木にあたりすぎ、西日があたりすぎ、猫の糞については記事を書き次第更新させていただきます。
植栽の支柱の必要性のまとめ
植栽の支柱はないよりあった方が確実に良い。
支柱は本数が多いほど難しいので植木屋さんに一度相談することも必要。
支柱以外にも元気がない理由があるのでまずは木が安定しているか揺することが最優先