街中で見かけるお花屋さん、綺麗なお花があったので、何鉢か購入してお庭や家で飾ってみようと思い家に置いてみると、すぐ枯れてしまったというお話を頻繁に聞きます。
- 何度か試してみたんだけど私には向いてなかった
- お水はどれくらいあげればいいの?
- 肥料をたくさんあげればいいんでしょ?
- お花はどこに置いておくのがいいの?
- 植木鉢から出して土に植え替えていいんでしょう?
疑問がたくさんあるかと思います。
今回はお花を育てる時に必要な知識やどういった対処をすればいいのかご説明させて頂きます。
お花を買う前に考えること
- 植える場所の広さ
- 植える場所の環境
- 購入したいお花について知っておく
植える場所の広さの確認
花を植える場所の広さに合わせて、適切な位置に植えたり置くことになります。お花も成長して大きくなるので、成長を見越して1.5倍から2倍ほどの広さのスペースを確保しましょう。
何本も植える予定であれば、隣接するお花との距離をあけれる空間があるか、確認しましょう。近すぎればお花同士が喧嘩をしてしまい、負けた方は窮屈な思いをしながら成長することになってしまいます。
基本的には小型の花(3号苗から5号鉢)は、9cmから30cmの間隔をあけるのが適切です。
これよりも大きい中型の花ですと30㎝から60㎝と間隔をあけて植える必要があります。
植える場所の環境
一番気になるのは日当たりについてです。お花が育つところで1日に何時間の日が入るのか知る必要があります。
植物は次の3つの環境を好みます。
- 日当たりが良い
- 半日陰
- 日陰
日当たりが良い
日当たりが良いというのは一般的には直射日光が当たる時間が4〜6時間以上あることが望ましいとされています。草花の種類によってどの程度の日当たりを必要としているか異なります。
日陰
日陰というのは、直射日光が当たらず、ほとんど光が当たらないような場所のことを指します。建物の陰や樹木の下、日の当たらない壁際などが日陰になります。日本で言えば建物の北側が日陰になりやすいです。
半日蔭
半日陰は直射日光が当たらないか、あるいは当たる時間が2〜4時間程度であるような日陰のことを指します。半日陰の条件は、日差しの強い夏場でもお花が育ちやすく、日陰になる時間帯に涼しい環境を提供するため、多くの植物にとって適した環境です。
購入したいお花について知っておく
草花は好きな環境が各々違います。好きなお花があればどういうものか知っておく手もあります。
お花が育ちやすい環境
日当たりがどの程度必要か知る必要があります。
お花の病気や害虫
花の種類によって、害虫や病気にかかりやすい場合があります。植える前に、その花がかかりやすい病気や害虫について調べ、予防策を考えることも重要です。
よくいるのがアブラムシという虫が付きます。
この虫はお花を育てていくときに一番見る虫かもしれません。
植える時期
花は種類によって植える時期が異なります。植える前に、その花の最適な植え付け時期を調べましょう。時期が違えばお店に無いこともあります。お店で苗が販売されているときは植えても良い時期なものが多いのでお店にいって買いたいお花を見つけてそのお花について調べるのも良いでしょう。
花屋さんに行ったらすること
まず、購入したいお花が花屋さんで販売されているときは、開花前か開花最中、もしくは開花時期の終盤にさしかかっていることがあります。お花の種類により開花時期は全て違うので必ずおこなってほしいことが2つあります。
- お花の名札を見る
- 店員さんに購入したいお花について聞く
これを必ずおこないましょう。
お花の名札を見る
お花についている名札の表や裏には、そのお花について詳しく記載されているものがあります。記載されていないものがあります。
名札に書いてある、何月ごろまで咲くのか見ましょう。花屋さんでは売れるまで、時期が終わるまでお花を置いていることがあります。買ったのに1週間で枯れてしまったという風にならないようにしましょう。
店員さんに聞く
次に店員さんに次のことを聞きましょう。
- 開花時期
- 水やり
- 買いたいお花の中で元気なのはどれか
開花時期
名札に開花時期が記載されていない、または書いていることがわかりにくい場合があります。この際はお花屋さんはお花のプロです。聞いて困るようなことはないはずなのでどんどん聞きましょう。
水やり
ほとんどのお花にお水は必要不可欠です。どれくらいの頻度でお水をあげればいいのか聞きましょう。
お花は水のあげすぎ、あげなさ過ぎに敏感です。買った鉢のまま育てるのであればお店の人は知っているはずです。
買いたいお花の中でお花が長持ちのはどのお花か
基本的に終わりかけている花やこれからたくさん咲く花の見分けを花屋さんができます。
尋ねると教えてくれるでしょう。
お花を植えるときに必要な道具
お花を植えるときは以下の道具が必要になります。
- 手袋
- ますく
- スコップやシャベル
- ビニールシート
- 土
- 肥料
- 水あげ道具
- 植木鉢やプランター(鉢で育てる場合)
- 鉢底石(鉢で育てる場合)
花を植え方-適切に植える8つのコツ
お花を植えていく、簡単なようで意外と知らないことだらけです。こんな方に覚えて頂きたい花の植え方の8つのコツがあります。地面に植える、もしくは植木鉢に植える時で違いもありますのでこれらもご説明していきます。
- 土は培養土だけを使わない
- 花を鉢から花を取り出しましょう
- 根が詰まっていればほぐしてあげましょう
- 土に植え替える時は浅くも深くも植えない
- 植えた花をグラグラさせない
- 植えた後はお水をあげる(必須)
- 頻繁に植え替えない(揺すらない)
- プランターで育てる場合
土は培養土だけを使わない
培養土はとても便利な土ですが、メリットだけでなくデメリットがあります。
培養土のメリット
- 栄養分が豊富で
- 水はけがよい
- 根腐れのリスクが低い
一方、培養土のデメリット
- 通気性が低くい
- 根が窒息しやすい
- 価格が比較的高い
- 軽すぎる
培養土は植え替えてすぐの植物には効果が絶大ですが、長期的に見ると割高で効果が持続せず花が元気がなくなってしまいます。ですので培養土を単品で使用するのでなく、赤玉土や黒土などといった他の土と混ぜて使用すると良いです。
花の鉢から花を取り出しましょう
買ってきた花をポリエステル鉢から出さずにそのまま土に刺している方をたまに見ますが、根を広げることができずお花が育たないです。地面に植える時はこの鉢から出してあげましょう。
※植える直前で鉢から出しましょう。根が崩れやすく、太陽光を浴びすぎると根が乾いてしまいます。
花の根が詰まっていればほぐしてあげましょう
販売されているお花も、植木鉢の中できちんと育っています。鉢からとってみるとわかりますが、根がぎっしりと外側に詰まっていることがあります。この状態で土に戻しても根が広がりにくいので少し根を握ったり、優しくほぐして根が土の中で広がるようにしていきます。
下の画像は根がプランターの中で詰まっていた状態です。
下の画像は根をほぐした状態です。
この状態で土やプランターに植え替えてあげましょう。
花を土に植えるときは浅くも深くも植えない
浅植え、深植えという言葉があります。植木や花を植える時は、ちょうどいい高さというものがあります。花の種類によっては浅植え、深植えを好む種類がいますが、基本的に今ある土の高さに合わせて植えておけば間違いありません。
土がぼこぼこしていると高さがわからないため、植える前に一度土をスコップやシャペルなどで平にすると高さがわかりやすいです。
また、花植えが慣れていない人がやりがちなのが浅植えです。土を掘るのは意外と大変なので、手を抜きがちになります。根が酸素を吸収しやすいのですが、土と触れていない部分が成長せず花が倒れやすくなります。それに根が乾きやすく水分不足に陥りますので基本的にちょうどいい高さに植えてあげましょう。
高さがわかりにくければ棒を橋のようにして穴の上にかけてあげましょう。高さがわかりやすくなります。下の画像は竹の棒を使った高さをわかりやすくしている例です。
下の画像は浅植えの状態です。
下の画像は深植えの状態です。
下の画像はちょうどいい高さに植えた状態です。
ちょうどいい高さで植えることは最初からできるものではありません。気持ち深く掘っておくことがコツです。
浅く掘って花を入れて高さを間違えても押し込んでどうにかなるものではありません。こうなると花を取り出して穴を掘ってと大変なので、深く掘っておきます。
花を入れて深ければ土を入れながらほんの少しだけ持ち上げると花苗の下に土が入っていきます。高さの調整が深植えの場合は可能なので、穴を深く掘っておくことがコツになります。
これはお花だけのことではなく、植木全般の植え替えにも使えます。どんどん使ってみてください。
植えた花をグラグラさせない
掘った穴に土を入れ、花の根をゆっくりと土の中に埋めます。花の根が土に密着するように、少しずつ土を足していきましょう。
根を埋めた後、土を上からかぶせ、軽く押さえます。土をかぶせすぎると、花の根が窒息することがあるので気を付けましょう。
植えた後はお水をあげる
花も植木も元々は単体で動く生物ではありません。人の手によって移動し、動いた先の環境に慣れるまで時間がかかります。まずは地下部分の根っこが慣れないといけません。
慣れるためにはお水をあげ、根っこを伸ばしてあげる必要があります。植えた直後に周りにお水をたっぷりあげましょう。
※お水をあげると掘った穴にするすると土が奥に入っていくことがあります。空洞が出来てしまった場合は土を足してあげましょう。
また、お水を勢いで土が削れてしまい、花がグラグラしてしまうことがあるのでシャワータイプで優しくたくさんお水をあげましょう。
また、お水を全くあげてはいけない植物もあるそうです。多肉植物などに多いです。買う際は水がどれだけ必要なのかお店の人に確認しましょう。
花を頻繁に植え替えない(揺すらない)
花付きが悪い、花が傾いているなどで何度も土から出したり、揺らしてみたりするかたがいます。これは根がきちんとはれなく原因の一つです。植えたときにしっかりと土を入れ、あとはお水や肥料をあげ根がしっかりするまで待つということが大切です。落ち着いて待ってあげましょう。
※花は太陽の方に向かって伸びるので、まっすぐ伸びません。まっすぐしたい場合は棒などを使ってしっかりと固定してあげましょう。
花をプランターや植木鉢等で育てる場合
プランターの中で地面と同じ構造を作ってあげる必要があります。
必要なものは鉢、鉢底石、土、花、肥料です。
植木鉢を買った後は植木鉢の底を確認しましょう。土を入れ、花を入れると水が抜けにくいものです。水が出ないようでしたらいくつか小さな穴をあける必要があります。鉢底石は水はけに直結するので敷きましょう。そして土は培養土のみでなく、他の黒土や赤玉土を混ぜていれ、花を植えます。
また、受け皿の水は捨てるようにしましょう。根が腐ってしまう原因になります。
植木鉢の肥料
ここで最も重要なのが肥料についてです。
プランターの土というのは地面と違って地続きになっているものでなく、かなり制限のある土地だと思ってください。ここに地面と同じ量の肥料を与えると、肥料過多になるので微量を何度もあげるというのがプランターの肥料のあげ方になります。
花の育て方、花が長持ちするための6つのポイント
お花の育てるには、お花は植えて終わり、花がずっと咲いているというわけではありません。植えた後、ちょっとした工夫でお花が長持ちします。今回はそんな花の育て方、長持ちさせたい人に6つのポイントを覚えて頂けたらと思います。
- 適切な水やり
- 日光の管理
- 肥料の管理
- 傷んだ部分の剪定
- 定期的な手入れ
- 適温の環境を作る
適切な水やり
花が必要とする水分量は、花の種類や成長環境によって異なります。一般的には、土が乾いてからのお水を与えるようにしましょう。
下記の動画は水あげ内容をまとめたものです。
植物の中にはお水をあげないでくださいと書かれているものがありますので購入の際は店員さんに聞いて購入することをオススメします。
日当たりの管理
最近ですと、太陽光が強いように感じますよね。花も日焼けを起こしたりするので花が枯れることがあります。日よけを設置したりするなどをして対策をしることもいいかもしれません。一般的には、日当たりが良くて風通しの良い場所に置くと良いでしょう。ただし、強い日差しにさらされると、
プランターに植えてある場合は必要に応じて日陰に移動させたりするのも良いです。日光の管理を適切に行いましょう。
肥料の頻度
一般的には、成長期に適切な肥料を与えることが長持ちさせるポイントです。ただし、肥料を与えすぎると、肥料過多の障害により花が傷んだり、根が焼けたりすることがあるので、適量を守って与えましょう。
- 春の花の成長期は4~5月が成長期です。
- 夏の花の成長期は5~6月が成長期が始まり8月ごろにピークを迎えます。
- 秋の花の成長期は9月が成長期が始まり11月ごろにピークを迎えます。
- 冬の花の成長期は9月~10月が成長期です。
冬のお花も秋と同様月に肥料をあげます。お花を咲かせる準備をこの時期からしているからです。
また、お花を咲かせたい方は基本的にリン酸肥料と有機肥料をあげると良いです。適量あげて元気に育てましょう。
傷ついた箇所の剪定
花が傷ついたり、枯れてしまった部分がある場合は、適宜剪定して取り除きましょう。これにより、花が健康的に成長し、長持ちすることができます。
定期的な手入れ
花が長持ちするためには、定期的なお手入れが必要です。花の周りの雑草を取り除いたり、葉っぱに付いた黄砂や埃を拭いたりするなど、葉を清潔に保つことが大切です。
適温の環境を作る
花が長持ちするためには、適温を維持することが大切です。花が必要とする温度や湿度は、花の種類によって異なります。
売られている花を植えるときはおよそその時期の適温にあったものが販売されているので、室内などの環境でお花を育成する方は気にするほうがいいかもしれません。
長くお花が咲かせるためにはどうするのかのまとめ
お花を植える際は、お花がどのような環境が好きなのか知る必要があります。そして適切に植え、植えた後はお水の量や、肥料の管理、雑草取りなどをして環境を整えてあげるとお花が長持ちして綺麗に咲いてくれます。