マキ・キャラボク、オオムラサキツツジなどの仕立物の刈込作業例

庭園で一度は見たことがある、マキの玉チラシ、キャラボクの刈込、オオムラサキツツジの仕立物、どれも曲線美が綺麗に描かれ、完全に手のいれられた人工物でありながら自然体で、庭にいるだけでお庭の見え方がまた変わるものです。

ですが「この仕立て方はなんていうんだろう」、「庭園にあっても自宅で似たようなことができるのか」など、お悩みをお持ちの方もいると思います。

そこで、ここでは代表的な仕立てもののご紹介のほかに、どの庭木を使って仕立物を作っていくのか、仕立ものの実際に仕立ててる作業例を画像や動画を載せて書いていきます。

代表的な庭木の仕立てもの5選

仕立ものと言われても何のことかわからない人もいると思いますので、簡単な画像を添えてご紹介します。

通常、お庭のお手入れは小さな植木専用の剪定鋏というものを使って切っていきますが、庭木のお手入れにより形を作って見栄えを良くするものがあります。これが仕立ものです。

仕立ものには、大きな丸い形の玉ものや円盤型、球体、ドーム型をたくさんつくる玉チラシ。卵型に木全体をカットしてデザインを楽しむなど様々な仕立て方があります。

生垣とはまた違うので生垣ついては「生垣を植えてから早10年、目隠しの為にある生垣が大きくなり家を暗くし湿気や害虫を呼び寄せていませんか?」に書いてありますので生垣についてお困りの方はこちらをお読みください。

玉もの

木全体を丸くします。丸いのも色々な形があり、まん丸、卵型、縦長や横長に丸だったりと様々です。

卵型

卵型の仕立物

玉チラシ

玉チラシは玉を同じ木に何個も作る仕上げものになります。

玉の形は下は平にして上は丸いドーム型、横型の卵型、少し平べったく円盤型にすることもあります。

玉チラシには拘る方が多く本当にたくさんの形がありますが形に拘りすぎてお庭に馴染まないこともあります。

玉ちらし

円錐型

これは木の天辺から一番下の枝まで全体で円錐型に刈込む仕立物です。

円錐型なので天辺が一番細く、下枝の枝が一番出ている状態になります。

円柱型

円柱型は天辺と一番下の枝が平になります。

側面は丸く刈り木全体で筒状になる仕立て方になります。

四角型

四角い形に刈り、木全体が四角くなります。サイコロのように真四角になったり、縦長になったりと様々です。

四角い刈込の仕立物

どの仕立物も生きている木を刈込んでいるので時間が経つと枝が上に横にと伸びてきて形がくずれてしまうので一度完成したからといって放置していいものではない。

どんな庭木を使って仕立物を作っていくのか

実際、仕立物にしようとする場合、ご自身の家で植えたいと思っても、なんの庭木で仕立てていくのかということを考えていかなければいけません。

今までお手入れしてきた中で、庭にあった仕立ものをまとめてみようと思います。

丸い形に仕立てやすい庭木

  • キャラボク
  • 金木犀
  • ツゲ
  • サツキ
  • ヒイラギ
  • カイズカイブキ
  • コニファー類
  • ツツジ類

玉ちらしの形に仕立てやすい庭木

  • マキの木
  • キャラボク
  • ツゲ
  • チャボヒバ
  • ヒイラギ
  • モチの木
  • カイズカイブキ
  • モミジ

円錐型の形に仕立てやすい庭木

  • コニファー類

円柱型の形に仕立てやすい庭木

  • 金木犀
  • ツゲ
  • サツキ
  • コニファー類
  • ツツジ類

四角型の形に仕立てやすい庭木

  • ツゲ
  • サツキ
  • ヒイラギ
  • ドウダンツツジ
  • コニファー類
  • ツツジ類

どの庭木も枝が成長しやすく、枝が込みやすい庭木が使われることが多く、何より大事なのは刈込んでも枯れたりしない庭木が選ばられます。

実際に仕立てる

今回は何でもない木を仕立物にする作業例でなく、ある程度の形ができていてぼさぼさに伸びてきた庭木を再び刈込戻す作業になります。

※実際に何でもない木を玉ちらしなどの仕立物にすることもやってみようと思っているので新しく投稿した場合はこのページにもリンクを張っておきます。

それでは実際の作業例を動画にそってご説明します。

玉が1m以上の大きいマキの玉チラシの刈込作業

高さは3.5m
幅は2.5m
玉の数は10個から15個
一番大きい玉の幅は1m以上

下の動画は実際にマキを刈込んでいる作業です。

上の動画のように、刈込ものは刈込んだゴミがたくさん出るので樹木の下を養生し、作業をしていきます。上部から下部の玉へと刈込、刈り残しがないようにするのと同時に、刈った葉っぱが樹木に残らないように作業をしていきます。

玉の小さいマキの玉ちらしの刈込作業

高さは3.5m
幅は1.5m
玉の数は大小合わせて15個~20個

下の動画は実際にマキを刈込んでいる作業です。

1つ上の項目にあったマキよりと同じくらいの高さですが、玉自体が少し小さくマキ全体の幅も少し、狭いです。

実際に作業するのはどの状態でも大変で、玉自体が大きくてもバランスが難しいといったポイントがあり、幅の小さいマキは玉が多く仕立てる数が多く時間がかかるといったポイントもあります。

ですが、どちらも仕立てると綺麗にまとまり庭に馴染みます。

背の低い幅が広いキャラボクの玉ちらしの刈込作業

高さは2.0m
幅は3.5m
玉の数は大小合わせて11個

下の動画は実際にキャラボクを刈込んでいる作業です。

木は立っているというイメージが私の中でありますが、上の動画のキャラボクは座っているというイメージです。横に広く、お庭の中央にあり、存在感があります。

ドウダンツツジを四角く刈込む作業

高さは0.3m
幅は0.3m

下の動画は実際にドウダンツツジを四角く刈込んでいる作業です。

四角い形に仕上げてほしいと言われたドウダンツツジをばっさりとトリマーという道具を使って切っていきます。

角をきちんと作っていき丸みを帯びないようにします。

ドウダンツツジを丸く刈込む作業

高さは1.0m
幅は1.0m

下の動画は実際にドウダンツツジを四角く刈込んでいる作業です。

丸い形にしてほしいというご依頼により丸く刈込んでいます。元々丸い仕上がりでしたが、より小さくコンパクトな玉ものにしています。

仕立物の難点

ここで仕立物の難点ですが、仕立物はお手入れを定期的に行わなければ、気に入っていた仕上がりの大きさ、しなやかさ、形に仕上がらないことに繋がります。

これは、植木が生きていて成長し、枝も太くなり、伸びていきます。

毎年のお手入れをしていると仕上がりのラインが簡単に変わることはありません。

また、仕立てる時に使う、刈込バサミは、かなり大きいハサミですが、親指くらいの太さの枝は切れません。刈込バサミは形を作るため、ラインを作る為に使うものなのです。

毎年できない場合は、太い枝が枝先に残り、ごつごつとした出来栄えになるので仕立物の完成形はあまり良いものではなくなります。また、太い枝をたくさん切りすぎて切った周辺が枯れてしまうこともしばしばです。

まとめ

通常のお手入れ以外に仕立てるという方法があり、仕立て方は数通りあり、デザインを楽しむことができる。仕立物も生きている木を刈込んでいるので時間が経つと枝が上に横にと伸びてきて形がくずれてしまうので一度完成したからといって放置していいものではない。

仕立物ができる庭木が様々な種類があり、成長しやすく、枝が込みやすい庭木が使われることが多い。

仕立ものは生き物で日々成長しているので定期的にお手入れをしなければ大きさ、しなやかさ、形を元の大きさに戻すことが困難になる。

関連記事

  1. ツバキの透かし剪定 ツバキ透かし剪定
  2. サワラのお手入れ後 ぼさぼさに伸びていた生垣のようなサワラの剪定作業例
  3. 高さ4.5mシラカシの剪定
  4. 松の花粉対策と花摘み
  5. シマトネリコ 花
  6. 支柱作業 台風24号の翌日。暴風雨による倒木被害状況と実際の対処事例
  7. 落葉樹だけではなく2月中に強剪定ができるオリーブ
  8. サザンカの強剪定
PAGE TOP