はじめに

世田谷区は比較的温暖な気候に恵まれており、四季を通じてさまざまな植物が育ちやすい地域です。ただし、住宅地が密集していることや、風通し・日当たりの条件が場所によって異なるため、お庭や玄関先に植える樹木は慎重に選ぶ必要があります。

今回は、世田谷区の気候や住宅事情に合った中木サイズ(高さ3~6m程度)の常緑樹の中から、植木屋の視点でおすすめの樹種を10種ご紹介します。

新しく植栽を検討中の方はぜひ参考にしてください。


常緑樹とは?

常緑樹は一年中葉をつけているため、目隠しやシンボルツリーとして人気があります。

常緑樹が選ばれる理由

  • 落葉しないので管理がラク
  • 1年を通じて緑が楽しめる
  • 日陰づくりに最適
  • プライバシーの確保ができる

世田谷区の気候と植木選びのポイント

世田谷区は冬もそれほど厳しくなく、夏は蒸し暑いという特徴があります。また、住宅地では以下のような条件が影響することがあります。

  • 西日が強い場所
  • 日陰や半日陰になる庭
  • 風通しが悪い場所
  • スペースが限られている玄関先や通路脇

植木選びでは、こうした条件に耐えられる丈夫さ・育てやすさを重視しましょう。


植木屋がおすすめする常緑中木10選(世田谷対応)

1. ソヨゴ(モチノキ科)

ソヨゴ

特徴:風にそよぐ姿が美しく、葉の裏が白くて涼しげ。雌株には赤い実がつき、秋~冬の景色に彩りを添えます。
育てやすさ:◎(病害虫に強く、成長はゆっくり)
おすすめの場所:玄関前・門柱まわり・日陰がちな庭
注意点:実を楽しみたい場合は雌株を選び、近くに雄株を植える必要があります。


2. シマトネリコ(モクセイ科)

特徴:明るく軽やかな葉が特徴で、株立ちの姿が美しい。洋風の家によく似合います。
育てやすさ:○(成長が早めなので剪定が必要)
おすすめの場所:南側の庭・アプローチ沿い・シンボルツリー
注意点:育ちすぎると大木になるため、定期的な剪定が必須です。


3. 常緑ヤマボウシ(ミズキ科)

常緑ヤマボウシ

特徴:落葉ヤマボウシの趣を残しつつ、常緑性で1年中緑を楽しめます。白い花が初夏に咲きます。
育てやすさ:○(やや乾燥に弱いので土の保湿が大事)
おすすめの場所:ナチュラルな庭・日当たり~半日陰の場所
注意点:乾燥しすぎると葉がチリチリになることがあるので、水やりに注意。


4. フェイジョア(フトモモ科)

フェイジョア

特徴:白と赤の独特な花が咲き、秋にはパイナップルのような香りの実が収穫できる。
育てやすさ:◎(乾燥・暑さに強い)
おすすめの場所:日当たりの良い庭・ナチュラルガーデン・鉢植えにも◎
注意点:実を収穫したい場合は、異なる品種を2本以上植えると◎


5. カクレミノ(ウコギ科)

カクレミノの植栽

特徴:葉の形が独特で、和の趣がある。日陰にも強く、場所を選ばず育つ。
育てやすさ:◎(非常に丈夫)
おすすめの場所:日陰の通路脇・北側の庭・塀沿い
注意点:放っておくと間延びして樹形が乱れるので、たまに剪定が必要。


6. キンモクセイ(モクセイ科)

常緑樹の広葉樹

特徴:秋に咲くオレンジ色の小花が香り高く、季節を感じさせてくれる代表的な庭木。
育てやすさ:◎(病害虫にも強い)
おすすめの場所:玄関脇・リビング前・香りを楽しみたい場所
注意点:成長が早めなので年1~2回の剪定を推奨。


7. トキワマンサク(マンサク科)

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特徴:春に細長いリボン状の花が咲き、赤やピンク、白など種類も豊富。葉も赤みがかって美しい。
育てやすさ:◎(丈夫で育てやすい)
おすすめの場所:洋風の庭・アクセントに・生垣にも
注意点:品種によって葉色・花色が違うので、全体の庭とのバランスを見て選ぶと良いです。


8. ミモザ(マメ科)

ミモザ

特徴:ふんわりとした黄色の花が春を告げ、シルバーグリーンの葉とのコントラストが美しい。洋風やナチュラルテイストの庭に映え、シンボルツリーや季節のアクセントとしても人気。

育てやすさ: ◎(日当たりと風通しが良ければ手間がかからない)

おすすめの場所:南向きの庭、玄関まわり、カフェ風の外構、白壁やウッドフェンスとの相性抜群。

注意点:寒さと強風にやや弱いため、冬場の防寒対策があると安心。・花を楽しむには剪定のタイミング(花後)を誤らないこと。・枝がやや折れやすいため、混み合わないよう管理が必要。


9. オリーブ(モクセイ科)

特徴:シルバーグリーンの葉が美しく、ドライな雰囲気を演出。シンボルツリーとしても人気。
育てやすさ:○(日照を好み、寒さに少し弱い)
おすすめの場所:南向きの庭・玄関前・テラス
注意点:実をつけたい場合は異なる品種を2本以上植えるとよい。湿気に弱いので、水はけに注意。


10. ユズリハ(ユズリハ科)

特徴:新しい葉が出ると古い葉が自然に落ちる「代謝の樹」。縁起木としてお正月飾りにも使われます。
育てやすさ:○(半日陰にも強い)
おすすめの場所:和風庭園・玄関脇・日陰のある場所
注意点:自然樹形を保ちたい場合は剪定を控えめに。


まとめ:世田谷区のお庭に合う常緑樹で、1年中の緑を楽しもう

世田谷区は植木を楽しむのにぴったりの地域です。常緑の中木は、目隠しやシンボルツリー、日よけなど、暮らしに寄り添う役割を果たしてくれます。

植える場所の条件やお手入れのしやすさを考えながら、ライフスタイルに合った1本を選んでみてくださいね。


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