こんにちは。世田谷の造園屋、沼山造園の沼山です。

今回は雑草対策に使用される「防草シート」の説明と、どれくらい効果があるのか書いていこうと思います。

防草シートとは?

雑草が生えてくるのを防ぐシートの事を防草シートと言います。

他にも雑草シート、除草シート、グランドバリアクロスと呼ばれていますが同じようなものです。

本当に効果があるのか?敷いても意味があるのか。せっかく購入するものに意味がないと嫌ですよね。

なぜこのシートが雑草を防ぐことができるのか、ご説明していきますね。

雑草が成長に必要な条件とは

雑草の成長には、以下のような条件が必要です。

  • 種の発芽
  • 栄養
  • 湿度

種の発芽が物理的にできるか

雑草の種が発芽するためには土やチリがあり、根がはれる箇所が必要です。根を張れる箇所は数ミリから数センチ以上の層になっている水分を吸うことができる箇所になります。

光合成を行うためには光が必要です。光合成は植物が太陽光を利用して水と二酸化炭素を光エネルギーに変換する過程です。光が不足すると、雑草の成長や生存が制限されます。

雑草の成長には適度な水分が必要です。水は植物の根に吸収され、土壌中の栄養分を取り込むために必要です。水分が不足すると、雑草は枯れたり成長が遅れたりしますが、一部の雑草は乾燥にも強く、少ない水分でも生育できる場合もあります。

栄養

雑草は土壌中の栄養分を利用して成長します。窒素、リン、カリウムなどの栄養素は、植物の成長に重要です。肥沃な土壌や有機物の分解により供給される栄養素は、雑草の繁茂を促進する可能性があります。

湿度

雑草は一定の温度範囲で最適な成長をします。異なる雑草種には好む温度範囲がありますが、一般的には温暖な気候下でより旺盛に成長します。

これらの条件が揃うと、雑草は成長し繁茂する傾向があります。防草シートは、これらの条件のうちいくつかを制限することで、雑草の成長を抑制します。

防草シートはどんな仕組みで雑草を生やさないようにしているのか

防草シートがどのようにして雑草を生やさないようにしているのか、本当に効果があるのか説明していきます。

防草シートは、雑草の生育を抑制するための特殊なシートです。一般的にはポリプロピレンやポリエチレンなどのプラスチック素材で作られており、材質によって耐久性が変わります。

土の上に敷かれることで、雑草の光合成を防ぐなど成長に必要な条件を制限します。防ぐことができるのは以下の2つのようなものがあります。

  • 光を遮断
  • 種の侵入

光を遮断

防草シートは不透明な素材であり、土壌表面に敷くことで太陽光を遮断します。これを遮光性と呼びますが、高性能な防草シートですと95%以上の光を遮断します。カーテンのような役割ですね。

これにより、雑草は光合成を行うための十分な光を受けることができず、成長が阻害されます。

種の侵入を防ぐ

雑草は子孫を残すためにあの手この手を使って繁殖します。その中には種を飛ばし、新しい雑草が増えますが、種は土や塵、根を張れる箇所で発芽するのですが土壌の上部に防草シートがあるおかげで発芽が阻害され雑草が増えることを抑制します。

上述した通り、防草シートは雑草の成長に必要な光を遮り、物理的に種を地面に落とさないという2つの部分を遮る役割をして雑草防いでいるということになります。防草シートは水と栄養と湿度は雑草に与える原因にもなっています。

種類によっては完全に水と栄養を通さない防草シートもありますが、水がたまると防草シートも劣化も早る、水たまりができる、ボウフラがわくなど悪いことが多いのでオススメはできませんね。

防草シートの効果と限界

防草シートは光を遮断し、物理的に種を遮ることで雑草を抑制することができることがわかって頂けたと思いますが、防草シートにも効果が薄い雑草が生えてしまう箇所や種類のより雑草が生えてきてしまうことがあります。

  • 生地が荒い防草シート
  • 防草シートの下部
  • 支障物との接触箇所
  • 固定ピン箇所
  • 防草シート同士が重なる箇所
  • 防根シートのメンテナンス

生地が荒い防草シート

防草シートはポリエチレンやポリプロピレンなど様々な種類の材質で作られていますが、短期間用で一定の雑草のみ防ぐ生地が荒い防草シートが販売されています。

これらの防草シートはイネ科など繫殖力が強く、固い茎をもつ雑草が突き破って防草シートの至る所から育ってきます。

防草シートの下部

防草シートは遮光率が高いものが多いですが、完全に防ぐわけではないので微量の光に反応し、根だけを敷いた防草シートの下で伸ばすものもいます。ドクダミなどがこれにあたります。

支障物との接触箇所

戸建ての周りは広いグランドとは違い、塀や木、自宅の壁や石、下水桝などが防草シートを切り取り、加工して敷くこになります、これらの支障物となるもの全てが光が侵入しやすい箇所になり、シートと支障物の間に光が入り、僅か1mmほどの隙間でも雑草が生えてくることになります。

対策として、テープなどを利用して隙間をなくすことができますが、デメリットとして粘着性の強力なものを使うことになるため、使用箇所に粘着が残ることなります。

固定ピン箇所

防草シートは風などで飛ばないように専用の固定ピンを防根シートに差し込むのですが、このピンとシートの隙間から雑草が生えてきます。これも専用の光が入らないカバーをかぶせることで対策が行えます。

防草シート同士が重なる箇所

防根シートは決まったサイズがあり、敷く箇所の環境により、重ねて敷いていくことが多々ありますが、この重ねる箇所が光が入りやす箇所になるため、十分な幅を重ねて敷くことになります。

この重ね方が甘くなるとシートとシートの隙間から雑草が生えてくる原因になります。

防草シートのメンテナンス

防草シートは定期的なメンテナンスが必要です。シートの上に堆積する落ち葉や枯れた雑草は、雑草の成長を促進する可能性があります。また、シートが劣化して破れた場合は、雑草が破れた箇所から成長することがあります。

劣化した箇所

防草シートは太陽光や水など影響を直接的に受けやすいため、どうしても劣化が起きやすいです。この劣化によってシートに穴が空いたりするのでこの箇所から雑草が生えてきてしまいます。年数が経てばたつほどこの状況に陥ってしまいます。

以上の事から、やはり防草シートはある一定の箇所からは雑草が生えてしまうことがあります。ですが戸建て周りの支障物のない広くシートを敷ける箇所や支障物の少ない犬走りなどに敷くと絶大な効果があり、状況によっては雑草の生えてくる箇所を80~90%ほど抑制することが可能になります。

どうしても生えてくる箇所は手などで取る必要があります。

また、支障物をどこかに移動したり、減らすことも可能なので防草シート施工してくれる業者さんに相談するのもいいでしょう。

防草シートの適切な使用方法

防草シートを敷く時に大切なことは、どれくらいの期間を雑草を抑制したいか考え、適切な防草シートを購入し、シートを敷く前の下準備を適切に行い、敷設箇所に合わせて適切に余裕をもって敷くことです。

材料を少なく見積もると、防根シートは思った以上に消費し、足りなくなって結果雑草が生えてしまうことが多々あります。

敷設箇所ぴったりのシートより広めのサイズを購入して施工し、敷設後は定期的にメンテナンスを行い、耐用年数よりも長くシートを活用しましょう。

実例やプロの意見

実際にいくつか防根シートを敷いた動画や画像を載せさせて頂いてます。

防根シートを敷いた動画

やはり、施工は問題なく行えますが、ブロック塀や戸建ての壁の隙間から時間が経つと雑草が生えてしまうのが正直なところです。

先ほどもお伝えしましたが、粘着力の強いテープがあるのですが、自宅やブロックに粘着が残ってしまうのが嫌だという方が多いため、なかなかこの対策を行うことは戸建て周りでは多くないかとおもいます。

ートの端の部分、何か障害物と接触している箇所は雑草が出てきてしまっているかと思います。

防草シートは本当に効果あるの?プロが語る雑草対策の限界のまとめ

防草シートは種類によりますが雑草の成長に必要な光を遮り、物理的に種を地面に落とさないという2つの雑草の成長過程を遮る役割をしていて雑草防ぐ道具としては効果があると思います。ですが、防草シートは雑草がどうしても生えてきてしまう箇所があり、この箇所は手で雑草を抜き、定期的なメンテナンスを行うと、防根シートの効果を長く保つことができる。

この記事を読んで、自分で防草シートの選別、防草シートを敷くことができそうにないと思われた方は、植木屋や造園業者に相談することがおすすめです。

この記事を書いた造園屋の世田谷区にある沼山造園では、防草シート施工や砂利敷きなどのお見積もりを無料で相談することができます。庭木などのお悩みがある方も、気軽に利用されているので、この機会に是非一度相談してみてください。

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