暖かくなり、ご自宅の庭をふとみたとき「虫が飛んでる、ついてるな」と思う方が多い時期だと思います。何の虫か分からなかったり、どう駆除したらいいか分からない、見るのも触るのも嫌という方が多いと思います。
今回は、枯れ葉掃除でお邪魔したお客様のお庭で縮れている梅の新葉を見つけました。その葉の裏にアブラムシがついていました。
いつのまにか大量発生してしまっていることの多いアブラムシを駆除までした一例とアブラムシが今後発生させないための対策をご紹介します。
アブラムシの発見から駆除までの一例と予防策
お庭にある梅の木の葉は縮れて丸まってしまっていませんか?アブラムシについて以下の3つのことを書いていきます。
- 梅の葉が縮れて丸まっている
- 葉についてしまったアブラムシの駆除までの流れ
- アブラムシを今後発生させないためには
梅の葉が縮れて丸まっている
上の画像は4月23日に撮影したものです。お庭にある梅の木の葉が、縮れて丸まっていました。その葉を広げて見てみると、葉の裏にアブラムシが隠れていました。
アブラムシは、1年中植物に寄生しています。4月〜6月、9月〜10月の時期に繁殖し、卵から10日で成虫になってしまいます。そのため、気がついた時には大量発生してしまっていることが多い厄介な害虫です。
体長も1〜2mmと小さく、黄緑色のものから黒褐色で黄緑色のものが多いのが特徴です。そして、葉の裏に隠れていることが多く発見が遅れて被害が出てしまってから気づくことが多いのです。
2022年09月20日に追記です。
簡単なアブラムシの発見方法がありました。アブラムシが付く木を折れないように大きく揺すってみてください。木から白っぽい虫が飛んだらアブラムシの可能性が大です。
それに加え、葉が縮れている場合は可能性があがります。
アブラムシの被害
アブラムシは、植物の新芽やつぼみにくっつき成長途中の植物の栄養分を吸ってしまいます。大量のアブラムシに侵食された庭木はやがて枯れてしまいます。それは、アブラムシが栄養分を取ったあとの排泄物がすす病(※)を誘発するためです。すす病が葉の表面を覆ってしまい、枯れてしまうのです。
※すす病:植物体に黒いすすを被ったような症状が現れる糸状菌(カビ)による病気です。
写真の1枚目を見ていただくと『てんとう虫』がいるのが分かります。てんとう虫はアブラムシを食べてくれる益虫です。なので、てんとう虫を駆除しないように気を付けてください。
葉についてしまったアブラムシの駆除までの流れ
今回、アブラムシを早期発見でき、そんなに梅の木に侵食していなく、お客様にご了承頂けたのでスミソンという薬剤を散布して駆除をしました。
木の全体に、特にアブラムシが付きやすい葉の裏側や、日陰になっているところに散布し、大量にかかった薬剤がぽたぽたと零れ落ちれ来ると同時に地面にアブラムシも落ちてきました。
薬剤の他にも駆除方法があるのですが、詳しい内容については「誰でもできる!庭木のアブラムシ駆除方法6選」でご紹介していますので、お時間のある方はご覧ください。
アブラムシを今後発生させないための3つの予防策
上記のようにアブラムシを駆除したあと、今後アブラムシを発生させないための方法を3つお伝えします。
アブラムシが発生してしまう原因は、植物の発育を促進させるため窒素分の多い肥料を与えすぎてしまっていたり、密植状態で風通しが良くなかったり、アブラムシの好きな雑草が沢山生えてしまっていることなどがあげられます。
まとめるとアブラムシが住みやすい環境ができているということになります。
ですので、上述した環境を崩してあげることが予防策になるのです。
その方法は以下の3つになります
- 剪定
- 薬剤
- 肥料の調整
剪定
まずは、庭木のお手入れを定期的に行うことです。そうすることで、葉が混みあった密植状態ではなくなり通しがよくなるとともに、アブラムシが苦手な太陽光が葉に当たりやすくなります。
薬剤
剪定だけでは発生してしまうことがあるのでアブラムシが大量発生する前の3月頃に「オルトラン粒剤」という粒状の薬剤を庭木の根本にまいておくことで、庭木が水を吸い上げる時に同時に吸収し葉がオルトランを含んだ植木になり、防除することができます。
肥料の調整
庭木・植木への肥料には、N(窒素)-P(リン酸)-K(カリ)があります。
これらの肥料の中の窒素分の表記が少ない肥料を購入し、与えることがアブラムシが寄り付かない予防策になります。
まとめ
今回は梅の木にアブラムシを早期に発見しました。薬剤をかけて駆除をしたため、梅の木が弱らずに済みました。アブラムシを今後発生させないためには、庭木のお手入れを怠らず念には念を「オルトラン粒剤」を木の根本にまき対策しておく事が必要です。
この記事を見て、庭の木がアブラムシの被害にあわなくなることを願います。