※最初に注意事項があります。肌のアレルギー反応の写真がありますので苦手な方は閲覧をお控えください。

ヒメシャラを育てていくうえで見逃せない3つの注意点

樹形や幹肌が美しいヒメシャラは成長も遅く落葉樹のシンボルツリーとして個人邸に植えられているのを良く見ますよね。実は、こんなヒメシャラを育てていく時にどうしても見逃せない注意点があるのでヒメシャラを剪定したときに起きたことをふまえ、以下の3点を紹介したいと思います。

  • ヒメシャラは基本的に剪定が必要ない
  • ヒメシャラは剪定時期を間違えてはいけない
  • ヒメシャラには害虫が付く

どちらもヒメシャラに害を及ぼす危険性があるので、ゆっくりと読み進めて頂ければと思います。

ヒメシャラはどんな木?

ヒメシャラ(姫沙羅)は落葉樹で透き通る薄い花が梅雨時期から真夏にかけて咲き、秋に紅葉するという四季を感じることができる樹木ですね。

そんなヒメシャラは実はツバキ科で、あのサザンカやツバキと同じ科です。

ヒメシャラは基本的に剪定が必要ない

まず初めに、ヒメシャラはもともと枝の伸び方が綺麗で樹形が整うように成長します。

これは枝が交差したり枝同士がぶつかり傷が付くことが少ないということで剪定が必要ないと言われています。

ですが、自然なものなので樹形を乱す枝が出た場合は剪定が必要でハサミで切れる程度であればパチパチといらない枝は切っていきます。これは夏冬問わず切れます。

交差する枝は、枝同士がぶつかり、傷つき病気になったり、傷ついた枝の先は枯れていくことがあるので剪定が必要になります。

ヒメシャラは萌芽力が弱いと他のサイトなどで書かれていることがありますが、何度も剪定していますが季節を間違えなければ萌芽力が弱まるようなことになったことは一度もありません。

※萌芽力とは草花や樹木を切った後の休眠芽が伸びる力のことを言います。

また、夏場にヒメシャラを見た時、木の奥が透けて見えないほど茂っている場合も害虫を寄せ付けたり病気の原因になるため、枝の量を減らしたり幹の本数を間引く必要もある。この幹を間引くときに気を付けることが下記の項目(剪定時期)に関係します。

ヒメシャラの太い幹を切る剪定時期と剪定後の対処に気を付ける

ヒメシャラを大事に育てる2つ目の注意点ですがヒメシャラの太い幹を切る剪定時期についてす。

例えば

  • 背が大きくなりすぎた。
  • 変な方向に枝が横断して見栄えが悪くなっている
  • 幅広くなって駐車スペースに乗り出してきて少し細くしたい

ヒメシャラは大きくなると10mは超える木で、剪定をしていないと一度もお手入れすることなく3階建てまで大きくなることが多々あります。

大きくなった場合、ハサミで切るような負担のかからないお手入れは枝先をきることになるので自分でお手入れしようとすると手に負えないことがほとんどです。

この場合、太い幹をノコギリなどを使って切ることになります。この時に大事なことが剪定時期です。

ノコギリを使うような剪定はヒメシャラに負担がかかり、枯れてしまう可能性があるからです。この負担を減らすための時期を見極める必要があります。

ノコギリを使うような剪定の場合は落葉し寒くなったヒメシャラが休眠時の12月~2月末に切りましょう。

また、太い幹や枝を切った箇所は癒合剤(トップジン)を塗るようにします。

ホームセンターでも売られているので簡単に手に入ります。

癒合剤の役割は下記の3つです。

  • 切った箇所から枯れるのを防ぐ
  • 自然樹形を壊す枝を生えにくくする
  • 病原菌の侵入を防ぐ

ヒメシャラのノコギリを使って剪定する場合は時期と剪定後の対処に気を付けます。

ヒメシャラの剪定をする前に気を付けること

またヒメシャラを剪定するときはヒメシャラに近寄る前にヒメシャラの全体が見える位置に立ちましょう。

剪定時期に葉がついていた場合、葉っぱの状態を見てください。

ちぎれたり、穴があいていたりスカスカの葉になっているのを確認できた場合、虫に食べられ害虫がついています。または付いていた可能性があります。

ヒメシャラは害虫が付く

3つ目の注意点ですが、ここからが本題です。

ヒメシャラには葉っぱを食べる害虫はアオドウガネとチャドクガがいます。

チャドクガの場合、毒針に接触すると大変なことになってしまいます。

写真を見ていただくと早いのでコチラをご覧下さい

insect-allergic-reaction_1
insect-allergic-reaction_2

この2枚の写真は、葉が全て落葉した(12月頃)ヒメシャラの剪定後に痒みと共に浮き出たアレルギー反応です。

葉っぱもなく虫がいる時期でもないですが毒針が木の枝や幹に残っていたんです。

これがとても痒いんです。夜に何度も起きてしまうほどかゆく、痒み止めを何度も塗る日々が続きます。

こんな風になってほしくないのでヒメシャラにチャドクガがつくということを認識して頂けたらと思い今回の投稿をさせていただきました。

他にもチャドクガが付く植木があって『「大至急」駆除したい毒性のあるチャドクガ』ここに他の植木について書いていますので、お庭にいくつか植木がある方はお時間があればご覧ください。

チャドクガとは

幼虫から成虫、卵に至るまで全てに毒がる毛虫で、この毒に触れるとかぶれて痒くなります。中にはチャドクガに体性がある人もいるみたいです。

チャドクガの発生時期や詳しい説明は『庭にあるツバキを嫌いにならない為の3つのステップ』に書いてますのでお時間がある方はぜひ見ていってください。

「今までついたことがないしウチのヒメシャラは大丈夫!」とお客様もおっしゃってましたが気づいていないだけだったんですね。

チャドクガというのは葉の裏につくのでなかなか発見しにくく剪定をあまりしていない樹木だと葉が茂っていて余計に見つけれないのです。

チャドクガが付かないのは剪定をして薬剤を散布してる場合しかありません。たまたまチャドクガの成虫がその木を発見していなかっただけかもしれませんし、これから成虫が樹木を発見するかもしれません。

また葉っぱを一枚一枚丁寧に確認できれば成虫が産み落とした卵を早期発見できることになります。

一枚一枚確認するには剪定をし、風通しの良い庭木にしておくことが大切です。

まとめ

ヒメシャラは美観に最適な樹木で成長も遅く剪定もあまり必要もないシンボルツリーにもなる庭木だが、手を入れる時期がとても大事でチャドクガという非常に危険な樹木の害虫がつくことを忘れてはいけない。

ある程度茂ってきたら細かい剪定をして少しスッキリさせて風通しや葉っぱ同士が触れないくらいに保ち害虫の早期発見に繋げたほうがいい。

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