ツバキと松はきちんとお手入れした方が良いです。

沼山造園ではお庭にこの2つの木があればお客様には必ずこのようにご提案します。

今回は簡単なツバキの情報も含めて書いていきますが、お手入れした方がいい理由は1年で数回、ツバキを根元から切ってほしい残念なお問合せがあるからです。

綺麗な花を咲かせるツバキをお庭や鉢植えで育てている方多いですよね。

大きな葉っぱが特徴のツバキ、葉の色も濃く、最近は品種もののツバキも増え花の色が赤やピンクだけではなく咲き方も様々で一重咲きから牡丹咲きなんていうものまであります。

ツバキの種類を知りたい人はこんなサイトを見つけたのでご覧ください→ツバキ図鑑

これから記載している内容は去年ツバキ科を対象にした世田谷区にある沼山造園が行った作業内容と何故あんなにも綺麗な花を咲かせるツバキを嫌いになるようなことがあり、伐採の作業が多いのかつらつらと書いていきます。

昨年度平成29年度の東京都・神奈川県・千葉県のツバキ科に関する沼山造園の作業内容

箇条書きですが平成29年度に行ったツバキ科に属する植物の作業について書きます。

1月~2月までにかけてツバキに関する作業は剪定も何もなし

3月下旬から花が咲き終わったツバキ類を剪定しました。大小合わせて17本。沼山造園のツバキの剪定のオススメは3月下旬、花が終わった後です。3月に剪定する理由は後で書きます。

4月は4本ほどのツバキを剪定しました。

5月はゴールデンウィークが終わり6月に入るまでに薬剤散布を大小合わせて27本、梅雨時期で雨の日に薬剤散布をすると効果が薄れてしまうので5月中に薬剤散布を終えたいですがお客様の都合もあり雨の日を隙間を縫い作業を行う

6月は薬剤散布を16本、剪定無し

7月は剪定作業が5本、伐採作業が24本、薬剤散布が19本、抜根作業9本

8月は剪定作業が7本、伐採作業が8本、薬剤散布2本

9月は剪定1本、伐採3本、薬剤散布42本

10月は剪定9本、薬剤散布12本

11月は剪定8本

12月は剪定3本

と、こんな感じでした。

合計の伐採が35本、抜根9本です。お庭から35本もツバキを無くしたいと思うようなできごとがお客様の家に発生したということです。

この原因について書いていきます。

どんな作業をするのかご興味ある方は

こちらで投稿しています。画像や動画がありますのでご覧ください。

ツバキを嫌いにならない為の3つのステップ

私の家にもツバキがあるけど、なんでこんなタイトルなの?

昨年のツバキの伐採件数を上記でご覧になって頂けましたか?

伐採という作業は地面ぎりぎりで切ってしまう作業なのでツバキがなくなるということです。

抜根が作業は根っこごと抜いてします作業でこれを含めればお庭から44本のツバキがなくなったことになります。庭がいらなくなった、庭木を全部無くすとかそういった話ではなく、虫がツバキに付いたという理由で全てなくなっています。

お客さんからはこんな風にご連絡がきました

「気持ち悪い大量の毛虫が列になってツバキについてるの」

「子供がぶつぶつになって庭から帰ってきた」

「家の壁にびっしり毛虫がついてる!」という今すぐどうにかしてほしい緊急のご連絡が8割を占めていました。

お客様の家に行ってみるとチャドクガという虫がツバキ科に発生し、虫嫌いの嫌悪感から、子供を大事に思う気持ちからツバキなんていらない!根元から切ってくださいというご依頼が多数ありました。

中には1つのお庭にツバキが14本も植えられている人がいて「ここに何十年も住んでるけどこんな毛虫が発生したこと初めて!全部根元から切ってください」というご依頼が入り、薬の対処をオススメしましたが大量発生した毛虫が気持ち悪くなって全て切る結果になってしまいました。

チャドクガってなんですか?

幼虫から成虫、卵に至るまで全てに毒がる毛虫で、この毒に触れるとかぶれて痒くなります。中にはチャドクガに体性がある方もいるみたいですがこのチャドクガにやられると数日から数週間、数ヶ月痒くなる方もいます。

対処を間違うと体中に痒さが広がります。これは目に見えないチャドクガの毒針が折れて体の違う場所に刺さり範囲を広げてしまうのせいです。

チャドクガがいる場所

※これから虫の画像が載っていますので嫌いな方は目を細くしてみてください。

チャドクガはツバキ科を好む虫で僕が今まで見た発生した樹木はツバキ、潅ツバキ、サザンカ、ヒメシャラ、タイワンツバキなどなど、お茶の木に多いです。

そんなチャドクガの卵は葉の裏側に成虫が産み付けます。黄色いマユのようなものがあれば卵です。そしてこの卵から毛虫が大量にでてきます。

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左側は卵でここから生まれたチャドクガが右の画像です。画像の毛虫は発生して少し大きくなったチャドクガです。

チャドクガの周期図、特徴と生態と対策

簡単な図ですがチャドクガは下記のようなサイクルで発生します。地域や年によって多少のズレはあります。早めの対処、対策が必要なのです。

成長周期


12月から5月
この時期に剪定をしておくと卵の発見が早くなります。お花が終わってからでも遅くはないですが枝葉が多いと発見が難しいのです。卵から孵化する前に剪定をし卵を発見し除去すると被害を最小限に抑えれます。

幼虫
5月から6月
発生した場合、いらない濡れた雑巾でぐるっとチャドクガのついている葉をくるみ枝ごと切ります。この時は風下に行かず、チャドクガより高い位置で作業をし、毛が飛ばないようにしましょう。肌は隠す完全防備の服装をオススメします。カッパを切るといいです。ホームセンターにチャドクガ専用の撃退スプレーもあります。

この期間、チャドクガは脱皮を繰り返し大きくなり、成虫になる準備をしています。この脱皮の抜け殻にも毒があるので危険です。この抜け殻はとても軽く、風に乗りやすいので風で吹かれた目に見えない毒針が飛んできます。要注意です。

成虫・卵
6月から8月
成虫は黄色い蛾で、成虫も毒針があるのでこちらも動きが止まるのを待ち、濡れ雑巾なので覆ってそのままゴミ袋にいれて封をしましょう。なぜ濡らすのかというと毒針が飛び散るので濡らして防ぎます。

幼虫
8月から9月
成虫になったチャドクガはすぐに卵を産みつけこの時期に再び孵化をします。個人的な意見ですが2回目の発生のチャドクガのほうが成長が早いような気がします。

成虫
9月から11月
この時期まで退治されなかった成虫が再び卵を葉の裏側に生みつけ年を越し幼虫になります。

この周期を見ると対策時期はいつなのかということになります。

これだけは外せないツバキ科の一年を通して行うべき3つのステップ

ここまでチャドクガについて書いてきましたが、個人的にチャドクガを嫌う最大の理由が一度発生したツバキには目に見えない毒針が残っていて、そしてこの毒針は数週間、数ヶ月と毒が残っているという最悪な毒針なんですよ。

なので発生して拡散しては駄目なのです。風が吹けば桶屋が儲かるとありますが、風が吹けば毒針が舞います。対策はされていると思いますが街路樹でツバキが植えられていると距離を自然ととってしまいます。

ツバキを嫌いにならない為に、大事なツバキを根元から切ってしまわないように、こんなステップを沼山造園ではオススメしています。

step1:花が終わったころの3月から4月中に剪定。最近は品種ものが多いので花の時期がずれているものありますが花が終わりしだい春先に剪定をし、卵を見つけやすくします。卵を見つけ次第枝ごと切る。

剪定をするときは肌を露出しないようにし、いらない枝を落とし、葉と葉が離れているすっきりとしたツバキにします。こうすることによって鳥が飛んできてチャドクガを食べてくれることあります。

葉っぱが枯れているような場所があればチャドクガがいた形跡かもしれないので怪我をしないように十分に注意して剪定を行ってください。

step2:4月に入り防除として薬剤散布

step3:7月に再度、薬剤散布を行います。

何故2度も薬剤が必要かというと薬剤散布の薬は長くておよそ1ヶ月半ほどしか効果がありません、もしチャドクガのために年末に薬を撒いて帰る方がいればそれは全く効果がないといっていいでしょう。半年も効果がある強い薬を散布すれば樹木が枯れると思います。

これを徹底すればチャドクガはほぼ寄り付きません。もちろん発生しない年もありますが自分の庭にチャドクガが来なかっただけというだけです。隣のお庭や近くのツバキ科には発生してる可能性があり、2度目の卵を産み付ける時期に自分の庭に飛んでくる可能性があります。

こういった対策をすることで大事なツバキを根元から切ることがなくなります。

あの痒みを知ると本当に嫌になります。痒さで寝不足になりますし私の場合は微熱のような症状になります。

ここでの防除とはチャドクガをお庭に寄せ付けないということ対策です。駆除とは違いますのでお間違いありませんように。

もし、現時点で発生していて駆除をしたい場合、自分でどうにかしようと思っている方はこのページのチャドクガの周期図に記載している完全防備で駆除をしましょう。

もう一度言いますが完全防備、肌が露出しない服装で薬と高枝鋏を用意しましょう。高枝バサミはチャドクガから距離をとる為です。また薬が嫌いな方はこの鋏でついてる枝を切っていくしかありません。

終わったらホースで大量にチャドクガのついていた木を洗い流しましょう。

この方法をやっても当分の間は対象の木に近づかないことをオススメします。毒毛が残っているかもしれません。

もしブツブツが出てきて腫れてしまい痒くなったら

絶対に体が痒くても次の対処をするまでかかないでください。症状が広がります

家の中で動き回ってしまった場合、玄関や風呂場にいきゆっくりと服を脱ぐことをオススメします。お風呂場に行く前にガムテープのようなテープを持っていき痒いところに貼り毒針を抜きましょう。同じテープを2度皮膚につけず新しいのに変え、また張りましょう。

首もとや手首、皮膚の弱い箇所が腫れやすく痒くなりやすいです。

服は洗濯機にいれないでください。できることなら捨てたいくらいですが、ガムテープやローラー型のテープで毒針をとり、50度ほどのお湯を服にかけます。

これで消毒されるようです。これでも心配な方は毒針がついてるであろう服だけで洗濯をしてください。私は2度洗濯機を回しています。

家のなかで歩きまわった場所はテープでぺたぺたした方が良いです。掃除機は風が舞うのでやめた方がいいです。終わり次第これでも痒いと思いますので病院に行かれるか、ドラッグストアなどでムヒなどの痒み止めを塗るしかありません。

土日にちょっとお庭に出てって方が多く病院がやっていないこともあるのでタオルを50度以上に暖め痒い箇所に押し当てるとそれで消毒にもなりますのですぐに試してください。

チャドクガの痒みは本当に大変です。

5月から7月までの2度の薬剤散布の間に梅雨の時期があります。雨が降っていると薬剤も効きにくく効果も薄れますので5月に入りすぐ散布をオススメします。

大事な結婚式の前、試験の前、重要な仕事が決まる前にチャドクがによる症状で台無しにならない為に事前に対策をしましょう。

まとめ

防除、駆除方法を書かせて頂きました、目に見えない毒針相手に作業をするのが嫌だ!虫が苦手!時間がなく対処ができない方はお近くの植木屋さんに早めにご連絡頂ければと思います。

※2021年度よりチャドクガが発生している樹木に関する作業を行う場合、一部の道具が使えなくなる、洗浄に時間がかかる、作業員にリスクが多いということもあり、一律税込み5500円の経費を追加で頂いております。何卒ご了承くださいませ。

沼山造園は東京都の世田谷区にある植木屋です。対応地域は東京都と神奈川県です。他の県もお伺いできますがチャドクガの発生時期はすぐにお伺いできないこともあります。

お電話での対応がスムーズにご相談頂けますがメールでのご対応も受け付けています。

チャドクガを近づけない防除についての金額等を書いてるページは「チャドク蛾の被害を2度と経験したくないあなたへ」こちらに記載しています。

駆除に関しては「「大至急」駆除したい毒性のあるチャドクガ」こちらに記載しています。

気になる方はご覧ください。

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